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訪問看護ステーションぷくぷく

2023.10.16

インクルーシブ教育をしっかりと理解する(訪問看護 神戸市 乳幼児 小児 重心 医ケア児 ぷくぷく ブログ)

 

先週の土曜日にオンラインで開催されていた、「弁護士が見た学校で起きている差別-インクルーシブ教育のために知っておいて欲しい権利と制度」という題目の講演をお聞きしました。

 

 

弁護士の方が関わった様々な事例がお話されましたが、このご時世においても悪びれる事もなく当たり前のように差別や虐待が行われており、しかもそれが障がい児に関わる自治体の職員であったりすることに悲しくなってしまいます。
インクルーシブ教育という言葉や合理的配慮という言葉が飛び交うことが増えつつありますが、本当に理解し行動できている人がどれくらいいるのかなと考えます。

 

 

この部分について、日本は世界と比べても非常に遅れているという認識なのですが、そういった認識を得る機会すらないというのが現実だと思います。
障がいをお持ちのお子さんが学校に行こうとした場合、特別支援学校への進学が規程路線のように話されるのが今の日本であり、地域校に行こうとした場合チャレンジャーのように捉えられ、様々な可否を投げかけられてしまいます。
しかし、障がいの無いお子さんであればこのような選択は迫られることなく地域校に行くことが当たりまえと認識されています。

 

 

そこには、「安全」「安心」だからという理由があるのですが、これが誰にとっての「安全」「安心」なのかを考えてしまいます。
どうしても、本人にとっての「安全」「安心」だけでなく、親にとっての「安全」「安心」・学校や先生にとっての「安全」「安心」・教育委員会の方にとっての「安全」「安心」・他の生徒への「安全」「安心」が強く見え隠れしてしまいます。

 

 

本人よりも周りの理由部分が大きく占めているように感じられ、それによって本人の意思や希望が損なわれているのではないかと考えてしますのです。
本当に本人の意思が尊重されての決定がなされたのか?決定によって本人が理不尽に不利益を被っていないか?この辺りをしっかりと考えていかなければ日本のインクルーシブ教育は間違った方向に行ってしまうような気がしますので、今回のような講演を聞きながら正しい認識を持てるようになれればと思います。

 

 

◆今回の講演主催の方のサイト
https://www.p.u-tokyo.ac.jp/cbfe/